介護支援専門員の大事な仕事は利用者様のニーズを引き出すこと

介護支援専門員

ケアマネ試験に一発合格した「おあしす」です。

介護支援専門員の実務者研修で一番印象に残っているのは、利用者様のニーズを引き出すことでした。表面に出ているニーズと利用者様が隠しているニーズがあります。

ニーズは、ケアプランを作成する上で大事なものです。利用者様のニーズが分からない状態で作ったケアプランは独りよがりのものになってしまいます。

この記事をおすすめの方

  • 今からケアマネ資格を取得されようとされている方
  • ケアマネ試験を受けようとされている方

この記事を読むメリット

  • ケアマネの受験勉強の知識だけでなく実体験を知ることでケアマネのイメージができて、やる気がでます

ニーズとは何か

表面的なニーズは、生活面のニーズです。誰が見ても利用者様に必要なものやご本人が必要だと思っているニーズです。

表面的なニーズの例
  • 入浴したい
  • 掃除をして欲しい
  • 買い物などの外出に付き添って欲しい
  • 洗濯をして欲しい
  • トイレに連れていって欲しい
  • 病院受診をして病状を軽くしたい、治療したい

ご自分ではできないことは身体状況を見ればケアマネも分かりますし、ご自分でも分かってらっしゃると思います。

隠れているニーズは、ご本人が言い出しにくいことや自覚されていないニーズです。

隠れているニーズの例
  • 自分の足で歩きたい
  • 1人で散歩をしたい
  • 1人でトイレに行きたい
  • 1人でゆっくり入浴をしたい
  • 買い物に行きたい
  • 自分のことは自分でしたい
  • 他者と話がしたい
  • 家族と過ごしたい
  • 自分の家で生活したい
  • リハビリをしたい
  • 旅行に行けるように足を丈夫にしたい
  • グランドゴルフなどの趣味をしたい

隠れているニーズは、以前楽しまれていた趣味や今はできないがしたいことなどです。今のご自分の状況を考えると他者に言い出しにくいと思います。

しかし、ケアマネと信頼関係ができれば、こんなことがしたいと言えると思います。隠れているニーズは、ケアマネがインテーク時や面会時に引き出したり想像していくべきものです。

ニーズの探し方

ニーズは、分かりやすいものと分かりにくいものがあります。しかし、基本は情報提供書や面会した時に収集した情報を読み込んでいかないと分かりません。

生い立ちや生活歴、趣味や仕事、家族関係など生活や人格にかかわる情報を読み込みます。

昔からしていることは現在も続いています。しかし、身体機能の低下や病気によってできないことがあります。「昔のようにしたい」というニーズを満たすための介護サービスを提案します。

そして、趣味や仕事を続けることによって生きがいを持ち、自立へ向かいやすくなります。

また、利用者様やご家族が在宅での生活をお望みだと家族のレスパイトを考慮しないと家族の気持ちが折れてしまいます。

在宅を希望されている利用者様は多いです。在宅で生活するためには家族関係が良好で家族の協力が不可欠です。

ニーズは、ご本人に確認することが重要です。ケアプランの原案作成の時点で話をまとめておくとケアプランがすぐに作成できると思います。

ニーズに即した介護サービスの提案例
  • ご近所で井戸端会議で会話を楽しんでいた方はデイサービスを利用して気持ちを高めてあげる。
  • 物作りが好きな方は、編み物や刺繍などの手芸、工作のできるデイサービスを提案していきます。
  • 仕事や家事を今まで通りしたい方は、身体機能の低下が見られます。まずは、身体機能の回復をするためにリハビリ型のデイサービスやデイケアを提案します。
  • レスパイトが必要な世帯は、ショートステイやデイサービスをご提案します。家族の介護負担が減ることで家族関係が良好になり、利用者様は施設に入ることなく自由に在宅で過ごすことができます。
  • デイサービスなどの介護施設での入浴に拒否がある方は、訪問介護の入浴介助を提案する。

ご家族は、介護がいつ終わるか分からない不安があるようです。在宅を続けられる環境を作ることも大事だと思います。

また、独居の利用者様に関しては訪問介護を利用することでニーズを満たすことが多いと思います。

社交的か、ものづくりが好きか、在宅がいいのか、自立を望んでいるのか、何もしたくないのかで必要な介護サービスが変わると思います。

利用者様によっては、デイサービスを組んでお迎え時点で拒否をされ利用されなかったことがあります。認知症や高次機能障害のある方でしたが、人格を考慮しないとサービス自体が無駄になることがあります。

まとめ

ニーズとは、利用者様がしたいこと、やってもらいたいことです。

ただし、ご本人がしたいことを諦めている場合もあります。諦めている場合は、介護サービスを利用することでニーズを満たせるとご提案します。

ニーズの探し方は、生い立ちや生活歴、趣味や仕事、家族関係など生活や人格にかかわる情報を読み込み利用者様を知り分析します。

利用者様を想像してケアプラン作成をしたら利用者様に提案をします。同意が得られたらケアプランを実行します。

ニーズを満たさないケアプランは、中身の無いものになります。利用者様から上手くニーズを引き出しましょう。

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