現役ケアマネのおあしすです。
給与、仕事内容、スキルアップは他の施設からするとトップの職場が特養です。
大変なこともありますが介護職でしっかり働いていこうと思うなら特養はおすすめです。
特養とは、特別養護老人ホームの略です
特別養護老人ホームは、社会福祉法人が設立できる介護老人福祉施設です。社会福祉法人は、公益性が高く財務状況が健全でないと取得できない法人で介護事業への国の補助金を多くもらえる法人です。
- 入居者は、要介護3以上で介護度が重いかたが多い
- ほとんどが車椅子の入居者
- 施設の設備は整っている
- 研修が充実している
特養の仕事内容は施設介護で他の施設と大きく変わりません
特養は、「終のすみか」と言われます。病気が末期の方やご高齢の方が優先的に入居されますので最後まで入居できる施設です。
生活の場であるのでグループホーム、ケアハウス、有料老人ホーム、老人保健施設と仕事内容は大きく変わりません。
- 身体介護
- 生活援助
- レクレーション
- 記録作成
- 家族対応
- 研修の主催や研修を受ける
身体介護
食事介助、入浴介助、排泄介助、移乗介助など、利用者様の身体的なケアを行います。
生活援助
掃除、洗濯、食事の準備など、日常生活に必要なサポートを行います。
レクレーション
歌唱やゲーム、花見などの外出、カラオケ、クイズ、脳トレドリル、手芸など利用者さまが楽しめるレクリエーションを企画・実施します。
記録作成
介護記録や生活記録の作成など、利用者さまの状況を記録します。
家族対応
家族との面談や相談など、家族との連携を図ります。また、ご家族の要望をお聞きしてより良いケアができるようにします。
特養で働くメリットは、やりがいとスキルアップ、待遇です
特養のメリットは他の施設では、味わえないメリットがあります。自分に合うと思ったら特養で働くことをおすすめします。
- やりがい
- スキルアップ
- 待遇
やりがい
特養だけでなくケアをした後に利用者さんから「ありがとう」と感謝されることは、人間として嬉しいものです。何気ない「ありがとう」は毎回嬉しいです。
また、特養は要介護3以上の入居者なので自立とは程遠いです。何かしらのケアを必要とされている方々なので自分の介護技術を発揮するには最適な施設です。
スキルアップ
特養は、公益性が強いので虐待委員会、身体拘束委員会などの研修会をすることが業務内容になっています。最近の、傾向を踏まえた最新の情報を得ることができます。
また、色々なケアの場面に出会う機会が多いので介護技術だけでなく経験も積むことができます。オムツ交換のコツや突然の嘔吐、喉に詰まらせる、誤嚥、熱発などの特変があった時の経験を積むことができます。
そして、施設介護でチームケアを学ぶ機会にもなります。
待遇
同じ社会福祉法人でも給与や待遇が違うのですが、特養は給与や研修などの待遇面で優遇されています。給与は勤続年数に応じて定期昇給がありますし人員の確保がしやすいので長期休みも取りやすいです。
特養で働くデメリット
特養で働くデメリットもあります。特養が向かない方はデメリットを受け入れられない方です。介護度の高い施設なので初心者の方には厳しいです。
- 重労働なので体力仕事
- 家族対応や特変で精神的負担が大きい
- 夜勤もあり生活リズムが乱れ疲れやすい
特養は重労働なので体力仕事
要介護3以上だと、みなさん車椅子であることが多くベッド移乗は当たり前、排泄介助も当たり前です。手間や介助量は、要介護1、2の方に比べると要介護3で急上昇します。
中腰が多い作業をしたり、ほとんど立てない方を介助すると30kgぐらいの重さを何回も持つことになります。
特養は、60名ぐらいの入居者を3人ぐらいでみると20名のオムツ交換をすることになります。動けない方だとオムツ交換が日勤で3回、夜勤で3回ぐらいあります。
家族の要望や生命に関わる特変で精神的負担が大きい
入居者の要介護が高いと病状が重い、ご高齢ということが多いです。いつ特変が起きてもおかしくありません。ご家族は、施設が何でもできると思い要望を出されますができないこともあります。
どこの施設でも同じですが、「してください」と言われると何ともやるせない気持ちになります。
また、救急搬送や看取りの状態の入居者の方は目が離せないので常に緊張しながら仕事をしなければいけません。ベテランのケアスタッフなら気持ちを落ち着かせて状況に応じて対応できますが初心者の方だと対応が分からず精神的に追い詰められます。
特養の夜勤は5回ぐらいで自律神経が乱れ疲れやすい
施設介護に夜勤はつきものです。生活が乱れ疲れやすいのはどうしようもない印象です。人によって夜勤が難しいという方もいるかもしれません。
特養の入居者は要介護度が高いのでオムツ交換の量は他の施設に比べれば多く疲労が溜まりやすいです。
ただ、日勤のみの働き方もあります。
特養で働くために資格は必要ないです
どこの介護施設でも、資格はあった方がいいです。資格が加算の対象になったり、施設を運営するための人員配置に関係します。
ですが、働くために資格を取る必要はないです。他の施設で経験があれば即戦力として働けますし仕事内容はそこまで変わりません。
特養は、介護職として腕試しの施設です。まず、介護福祉士を取得してから特養に転職するとスムーズに特養の仕事に慣れます。
特養で働く際の注意点は、体調管理とチームケアが重要性です
特養は、無資格でも働けますが要介護3以上の介護度だとケアの量は多いです。自分の体調管理と仕事を円滑に進めるためのチームケアを意識することが重要になります。
体調管理
ケアをするためには自分の体力と心に余裕を持つことが大事です。自分を大切にできないと他人も大切にできません。
そのためには、自分の体調管理をする必要があります。身体介護は、体力勝負なので体力の強化も自己管理になります。
チームケア
特養は、管理者、生活相談員、機能訓練指導員、介護支援専門員、介護福祉士、栄養士、看護師などの専門職が多く関係します。外部の医師や医療機関とも連携を取らないと仕事が進みません。
どうしたら、円滑に仕事が進むか考えてチームケアをしていかなければいけません。
特養の1日は施設での生活をサポートすることです
- 7:00早朝
起床介助、洗面、トイレ介助、オムツ交換
- 8:00朝食
移動の介助、配茶、エプロンの準備、食事介助、服薬介助
- 9:00バイタルチェック
口腔ケア、入床介助、バイタルチェック
- 10:00入浴
洗身介助、更衣介助
- 12:00昼食
移動の介助、配茶、エプロンの準備、食事介助、服薬介助、午睡の準備
- 15:00レクレーション
おやつ、配茶、レクレーションを行う
- 18:00夕食
移動の介助、配茶、エプロンの準備、食事介助、服薬介助
- 19:00就寝の準備
口腔ケア、入床介助、服薬介助
- 21:00夜間の巡視
巡視をしたりナースコールの対応をする
- 0:00夜間の巡視
オムツ交換や巡視をしたりナースコールの対応をする
- 3:00夜間の巡視
オムツ交換や巡視をしたりナースコールの対応をする
特養の勤務は、3交代制が多いので夜勤は22時入りがあります。
特養によって違いがありますが、流れとしては同じです。
働きたい特養の選び方は、自分の都合でOKです
特養でも違いがあり働く職員は、自分に合っているのか自分で考える必要があります。
- 立地は自宅に近いか
- 施設の規模は大きいのか
- どのような介護サービスを提供しているのか
- スタッフの数は入居者と比べて十分か、経験者はいるか
- 入居者は楽しく過ごされているか
まとめ
- 職員の収入が高いです
- 介護度の高い方や看取りの方も多く介護技術や終末期の介護などの経験を積むことができます
- 研修が他の施設より多くあるのでスキルアップに最適です
- 体力勝負になるので仕事についていけないことがあります
- ストレスが溜まったり体調を崩しやすい
- 特養で働くために資格はいらないが、初心者だと仕事についていけないことがある
- 特養で働くなら体調管理は必須で、仕事を効率よくこなすためには専門職と連携を取ることが大事です
- 特養はメリットとデメリットがありますのでデメリットを覚悟の上で仕事ができる方は、自分を成長させることができます
- 施設の中での福利厚生や給与の高さは一番だからこそデメリットはありますが人気ナンバー1です
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